衆議院議員 岸本周平 Shuhei Kisimoto Official Website

日韓首脳会談

議員外交の醍醐味―日韓・韓日議員連盟の成果

(日韓議員連盟終了後の記念撮影。)

 日韓の首脳会談が行われないという異常な事態が続いています。政府間ではなかなか打開の糸口が見つかりません。

 こういう時こそ、議員外交の出番だと考えています。

 その意味で、10月24日(金)、25日(土)の二日間、ソウルで開かれた第37回日韓・韓日議員連盟の総会が開催されたことは時宜を得たものだと思います。

 日本からは超党派の議員団が30名参加。私も議連の事務局長代理として出席しました。

 今回は、額賀福志郎会長をはじめ議連の代表団とパク・クネ大統領との会談を行うことができました。韓日議員連盟のソ・チョンウオン会長も同席していただきました。

 パク大統領からは、「両国の象徴的懸案が慰安婦問題であり」、この問題の解決は「雨降って地固まる」のとおりの強固な関係をつくることになるとの言及がありました。

 額賀会長からは、「慰安婦問題に関し、、、、安倍総理は村山談話と河野談話を継承する旨公式に述べている。したがって両国首脳が会い、問題解決のための政治的意志と指針を与えることが良いと思う。」と対応。

 その後の議員連盟の会議では、37回の歴史の中で初めて慰安婦問題を議題にしまいsた。

 そして、共同声明では「両国議員連盟は、歴史問題の象徴的な懸案である慰安婦問題において正しい歴史認識のもとで、当事者達の名誉回復と心の痛みを癒すことが出来るような措置が早急に取られるように日韓双方が共に努力することにした。」と発表するなど大きな成果を上げることができました。

(法的地位委員会のウ・ユングン委員長を囲んで、記念撮影。)

 分科会の議論では、私は法的地位委員会に所属し、永住外国人の地方参政権問題や、ヘイトスピーチの問題点などについて、本音の議論を交わすことができました。

 ランチタイムや夕食の時間には、旧知の韓国の国会議員と友好を確かめることもできましたし、議員外交の重要性を実感した2日間となりました。

 最後に、日韓議員連盟終了後の共同記者会見に事務局長代理として参加し、説明をしました。

 来年の東京での38回総会に向けて、一歩ずつ前進をしていきます。

(日韓議員連盟終了後の共同記者会見。)

日韓首脳会談は可能かーその2

(ソウル大学の学生さん達との意見交換会の記念撮影)

 今日も、ソウルで日韓の友好を前進させるための会合を重ねました。

 まず午前7時からの朝食勉強会で、ソウル駐在の日本企業の関係者からヒアリング。韓国三井物産の中島透社長、東レソウル事務所の沼野隆一所長、韓国東芝の宮崎洋一社長、三井住友銀行の龍田俊之ソウル支店長の皆さんです。
 
 日韓関係が史上最悪と言われる中ですが、ビジネス面でのトラブルは全くないと、皆さんが同様におっしゃっていました。

 社員はほとんど韓国人ですが、普段の会話でも大きな問題はないそうです。20年くらい前の厳しさに比べれば、ずいぶん改善されているとのこと。

 徴用工問題に関しても、現地の日本企業が「韓国政府が何とか、知恵を出してくれるのではないか。」と鷹揚に構えていた方が良いと思っているときっぱり。


(ソウル大学の学生さん達に話しかける岸本周平。)

 その後、ソウル大学日本研究所のパク・チョルヒ所長の設営で国際大学院や日本専攻の学生さん達との意見交換会。この秋、北京人民大学の学生さん達との会合でも有意義な話し合いができたので、楽しみにうかがいました。

 主に、日韓関係の議論になりましたが、驚いたのは、日本に関係する学問を専攻する彼ら彼女らにとって、3.11東日本大震災による原発事故が日本への期待を裏切る大事件だったそうです。

 保護者や友人から、「あんな事故を起こし、解決にもモタモタしている日本」のことを勉強したり、そのために留学して大丈夫?と言われたとのこと。

 もちろん放射能の問題もありましたが、日本の行政システムや技術水準への期待が裏切られたことが大きかったと何人かの学生が発言しました。

 これにはビックリしました。やはり、「百聞は一見に如かず」(いや、直接聞いたってこと)ですね。

(意見交換会の模様。女子学生が多いです。) 

 それでも、彼ら彼女らは、日本を専攻し続けてくれています。日本に興味を持った理由はそれぞれでしたが、アニメやゲーム、また「嵐」などきっかけは文化的なことが多かったです。

 また、韓国の学校で教えられた近現代史と、自分で勉強したり、留学して教わったことの落差から、きちんと勉強したいと東洋史を専攻したという学生も複数人いました。

 韓国で未来のリーダーになる彼ら彼女らを応援したいと思います。

 写真でもわかるように、女子学生が圧倒的に多かったです。私の中央大学での教師経験を加えると、日韓ともに、女子学生の方が、度胸があって成績も優秀なのですね。 

 最後に、与党セヌリ党のキム・テファン韓日議員連盟会長代行、ナム・ギョンピル同顧問、キム・セヨン同経済科学委員会副委員長との昼食会に。

(セヌリ党の国会議員との記念撮影)

 日韓首脳会談の実現を望む私たちの意見を述べた後、日韓関係に関する議論は、昨日の韓国側のコンセンサスと同じことが先方から繰り返されました。

 その際、韓国国民が特に感情的になった原因の最大のものは、安倍総理が自衛隊の制服を着て自衛隊機に乗っている写真が報道された際に、機体に731と書かれていたことだとの発言がありました。

 これは、先の大戦における731部隊を連想させる数字なので、あまりにも無神経ではないかとの批判です。

 私たちもさすがにそれは「偶然」のことなので、「不幸なできごと」だったと弁護しましたが、一国の総理大臣が、いわば「軍服」を着て戦闘機や戦車に乗ってはいけないですねと言わざるを得ませんでした。

 帰国前に、空港近くのレキシントンホテルで岡田克也代議士の日本の報道機関向けの記者会見があり同席しました。

 主に岡田代議士が発言されましたが、私にもマイクが渡されましたので、午前中のソウル大学の学生さん達との会議で、福島原発事故が彼らに与えたショックについて発言。

(記者会見の模様)

 そして、金浦空港から関西空港に到着。わずか1時間30分のフライトでした。ソウルは近いですね。

 今回は、日韓議員連盟の事務局長代理の立場でもありましたが、勉強になりました。来年の秋のソウルでの合同総会に向けて、日韓親善のために具体的に貢献するよう頑張ります。

日韓首脳会談は可能か

(韓国の国会議員会館から撮影した国会議事堂)

 昨日の夕方からソウルに入っています。

 岡田克也代議士、小川淳也代議士と三人で、韓国の国会議員やメデイア関係者、大学教授などとの意見交換をするためです。

 私にとっては、先月の日韓議員連盟の総会のフォローアップの意味もあります。

 学会は、ユン・ドクミン外交安保研究員安保統一部長、パク・チョルヒソウル大学教授、チン・チャンス世宗研究所副所長。パク教授とは、彼がコロンビア大学、私がプリンストン大学時代にニューヨークでお会いしてから15年振りの再会となりました。

 野党の民主党では、イ・ナギョン韓日議員連盟筆頭副会長、キム・ソンゴン国防委員長。

(イ・ナギョン韓日議員連盟筆頭副会長、キム・ソンゴン国防委員長との会談の模様)

 昨年の大統領選挙の候補となり、野党候補統一のため候補を辞退したアン・チョルス議員とも会談しました。

 さすがに、韓国の若者に絶大な人気のあるカリスマ的な政治家で、人間的な魅力を感じさせる方でしたし、日韓の友好の重要性を十二分に認識されていました。

 今は、無所属ですが、今後、新党をつくり、新しい政治の流れをつくるつもりであると聞きました。

(アン・チョルス議員との会談の模様。)

 また、東亜日報のシム・ギョソン論説委員室長をはじめ、パク・ジョンフン朝鮮日報社会部長、ハンギョレ新聞のオ・テギョ論説委員、韓国日報のファン・ヨンシク論説委員室長とも意見交換できました。

 それぞれに、意見の相違はありましたが、概要、韓国側の現状認識は次の通りです。

 パク・クネ大統領就任以来約1年間、日韓首脳会談ができていない理由は、安倍内閣の歴史認識がぶれることへの不信感。1993年の河野談話、95年の村山談話を引き継いでいるかどうか不明。この点をまず明らかにすることが重要。

 小渕ー金大中の日韓パートナー宣言の原点に戻ることを目標にする。

 当時、小渕首相には韓国をはじめ近隣諸国への配慮と温かい眼差しがあった。また、金大統領の対日観はバランスが取れていた。戦前の日本の植民地支配を批判する一方、韓国の脆弱性も指摘するし、戦後の日本が民主化し高度経済成長したことに学ぶべきだとの発言など。 

 日韓の関係が冷え込むことはアジア全体にとっても、両国にとっても大きなマイナス。

 こちらからは、良い時も悪い時も、定期的に首脳会談をすることが大切ではないかと主張。

 歴史認識の問題は置いておいて、まずは北朝鮮問題や経済問題で一歩前進することを成果に、首脳会談を開催すべきことを言いました。

 韓国側は、定期的な首脳会談の必要性は認めたものの、今はタイミングが悪過ぎる。外交担当の実務レベルで、小渕ー金大中の日韓パートナー宣言の原点に戻ることを成果に首脳会談をするべく、両首脳を説得するしかないのではないかと。

 また、韓国側からは、平均年齢80歳で57人の慰安婦の皆さんの問題は、彼女達が生きている間に解決すべきで、政府間で知恵を出す余地があるのではないかとの指摘。

 領土問題は、長期的な課題。徴用工問題は、慰安婦問題とは違い韓国政府にも責任があるので、日韓の官民で基金を作るような知恵が必要とのこと。

 確かに、個別の問題に入ると日本側にも言い分があるので、そう簡単ではありません。

 しかし、日本政府がこれまで積み上げてきた努力の過程を再認識し、自民党時代の各談話や小渕さんのパートナー宣言に立ち戻ることは、自民党の安倍内閣にはそう難しいことではないと思います。

 この他、野党の私たちは、現職の政府高官との接触を遠慮したものの、ユ・ミョンファン元外交通商部長官、コン・ノミョン元外交部長間などの有識者との会談もしてきました。

 この他、北朝鮮のチャン・ソンテク氏の処刑問題などにかんしても意見交換しましたが、機微に触れますので、内容は省略します。

 明日は、与党セヌリ党の議員の他、ソウル大学の学生さん達ともフランクな話し合いの予定です。

(ロッテホテル前のイルミネーション。ソウルもクリスマス一色です。)
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