今日、衆議院本会議で第一次補正予算と関連法案が可決しました。明日から、参議院で審議され、5月2日には成立の運びです。


 第一次補正予算では国債の発行がありません。財政規律を重んじるとの政府の説明です。もっとも、財政投融資債は予算の枠内とは言え、追加発行しています。市場では、国債に変わりありませんので、いささか舌をかみそうですが、、、苦笑。


 ともかく、、、赤字国債を出さないものですから、財源が足りません。そのために、年金の国庫負担を3分の1から2分の1に増やすための積立金の取り崩し財源(埋蔵金)を今回の補正に回すことにしています。苦しまぎれの帳尻合わせです。典型的な財務省主導のやり口です。私は反対でしたが、党の立場では何ともなりませんでした。


 本来、この財源は税制改革でまかなう約束でしたが、自民党政権時代から、埋蔵金でごまかしてきています。この点も大問題。


 金額は約2兆5千億円です。この財源を二次補正までにどうするか与野党で協議することも、三党政調会長申し合わせに入っています。


 確かに、いますぐに増税できる地合でない以上、何とかしてつないでいく智恵を出すしかありません。


 しかし、実は今、公的年金は保険料よりも年金受給者への支払いが上回るようになっています。


 仕方がないので、2011年度では年金積立金を約6兆4千億円取り崩す予定です。10年度もほぼ同額取り崩していますし、09年度は約4兆円取り崩しています。ちなみに、1994年から5年間、一般会計の財源不足のため、年金積立金を取り崩しています。その際の元本3兆804億円はまだ返されていません。


 昨年末で年金の積立金は116兆円になっています。たくさんあるように見えますが、「過去勤務債務」と言って、既に、保険料を払っている人に将来払う義務のある年金額は数百兆円になっています。ある意味、「債務超過」なのですが、これは将来の保険料が担保ですから、一応ツジツマはあっています。将来の世代は莫大な保険料を払わないといけませんが、、、、。


 ともかく、仮に、2兆5千億円工面して年金に入れても、いわば「焼け石に水」です。


 つまり、年金の支払い水準が高過ぎるのです。


 単純な算数です。今、社会保障と税の改革議論をしていますが、まずは、年金の支払い水準を引き下げることが大前提になります。これは政治家の仕事です。これ以上、保険料を上げられませんから、税金を高くしてそれで年金の支払い水準を維持するとしても、若い世代から搾取することには変わりありません。


 8人で1人の年金を負担する「賦課方式」で設計された年金制度が、少子高齢化でこれから2人で1人を支えることになるのです。


 もう逃げ道はありません。年金額を大きく減らせないなら、支給開始年齢を変えるしかありません。欧米では、年金の支給開始年齢は67〜68歳です。日本も、今から議論を始めるべきです。