(夕日を見る会中止の日の雑賀崎灯台)

 本日、中国人船長の釈放のニュースが流れました。

 この件に関して、私は、財務金融委員会の理事であり、民主党の常任幹事ですが、外交部門会議には所属していないため、正確な情報を持っていません。

 日露戦争後の「日比谷焼き討ち事件」でも判るように、政府と国民の間に情報格差があれば、簡単に政府を批判するわけにもいきません。

 しかし、現時点ではマスコミ報道だけで判断して、意見を述べます。

 まず、那覇地検が一度は「拘置延長」をした上、現職の所管大臣が「公務執行妨害であることの明白な証拠であるビデオの存在」に言及していた中での、突然の「処分保留・釈放」の決定は唐突です。

 しかも、外交安全保障上、重要な決定に関して、「検察庁那覇地検」の判断にすべてをゆだねるとの官房長官の発言は、あまりにも無責任です。

 私の25年間の経験からして、このような重要な案件を官僚だけで、判断することはあり得ません。仮に、今回限り、そうだとすると、明らかに「官僚主導」です。

 仮に、今回の判断が、真にやむを得ないものだとしても、内閣の責任で決断し、発表すべきです。本件は、外交問題です。検察庁に「外交上の配慮」をさせてまで、責任を転嫁することは内閣としてやってはいけないことなのです。
 
 また、今回、「中国の圧力に屈して釈放した。」という印象が強すぎるため、日本国民の間に「反中国」の気分が盛り上がります。今回、これで問題を先送りしても、次に同じような事件が起きた時、偏狭なナショナリズムにつながる恐れがあります。

 詳しい事情はわかりませんが、私なら、「日本の法律に基づいて船長を起訴した上、シンガポールなど第三国で、中国外交部と政務三役クラスで、外交交渉します。その上で、問題点を明らかにすべきです。もちろん、領土問題は存在しない前提です。フジタの社員との交換も外交交渉すべきです。」

 あるいは、「初動の段階で、船長を逮捕しない。」か「拘置延長せずに、計画性がない、前科がないなどの情状酌量で保釈。」する外交上の配慮を早期に示すべきでした。

 結局、このような処理を見て、中国と領土争いをしている多くの東南アジア諸国は日本に失望したことでしょう。アメリカを含め、彼らと共同戦線を保つことでしか、中国の領土的野心には対抗できない日本にとって最悪の結果です。

 10月1日からの臨時国会で、菅直人総理の納得のいく説明が求められます。