(基調講演をされる山本隆一東京大学准教授)

 今日は、午前中、一瞬小雨が降りましたが、よいお天気の一日でした。夕方、雪が降ったのはご愛嬌です。周平は相変わらず、市内を走り回りましたが、2回だけ屋内で活動しました。午前中に、一回、日本通運の労働組合の中で、女性の組合員さんを対象に「どうなる私たちの暮らし」と題して講演しました。2年前にも講師をさせていただいており、月日の経つ早さに驚きました。

 午後にも一回。和歌山地域医療情報ネットワーク協議会がシンポジウムを開いたのです。全部は参加できませんでしたが、東京大学情報学環の山本隆一准教授のお話を聞いてきました。

 実は、私は2000年に通産省に出向して、情報処理システム課長という仕事をしました。その時、医療の情報化の担当だったのです。あれから8年。ITの世界では1ヶ月でも離れると浦島太郎になります。今日は、久し振りに医療の情報化の最先端の勉強ができました。

 やはり、パラダイムが変わっていましたね。私が担当していた頃は、医療のIT化政策は、「病院」のIT化を目標にしていました。つまり、医療機関というか施設の側からの目線なのですね。しかし、今では、国民の医療健康情報をITによってどれだけ利用、活用できるのかという国民、患者の側の目線なのだそうです。

 つまり、政策のクライアント、お客様を病院や施設と考えていたのをやめて、医療のIT化、情報化という政策のお客様を患者の側にしたわけです。180度の転換です。もともと、霞ヶ関には政策のお客様という発想はありませんでした。私は仲間と一緒に、産、官、学の連携で政策分析ネットワークなどに参加し、「政策を科学する」ことを霞ヶ関に導入しようとしました。霞が関には「科学する心」がありませんでした。足して2で割る、根回し文化だけで政策が作られていくのです。

 ですから、政策のお客様という発想はありませんでした。声の大きい業界団体が何の疑問もなく「神様、お客様」という前提だったのです。今でも、道路予算を見ればわかるように、依然として変わっていない部分もあります。しかし、少しは変化も見られます。その意味で、医療のIT化、情報化のお客様が患者の側に変わったことは素晴らしいことなのです。これほど、日本の政治や行政は遅れているのです。政権交代で「科学する心」を霞ヶ関に!!


岸本周平 公式サイト