昨日、和歌山市内のアバローム紀の国で開催されている「救う会」和歌山の写真展を見てきました。拉致問題はマスコミでの報道に接する内に、始めの間こそ、ショックを受け、北朝鮮の無法に怒りを覚え、拉致被害者の皆さんの運命に胸をかきむしられる様な思いを持ちます。その内に、マスコミ報道の大波の中で、少しずつ「慣れてしまう」恐ろしさがあります。
 今回、拉致被害者の横田めぐみさん、有本恵子さん、増元るみ子さん、松木薫さん、寺越昭二さん、田口八重子さんの日本にいる間の幸福そうな写真を観ることによって、もう一度、拉致問題の奥の深さと、被害者ご本人をはじめご家族の皆様の悲しみと怒り、あるいはそれ以上の思いについて再考する機会をいただけました。特に、子供を日本に残して拉致された田口八重子さんの長男耕一郎君の小学校卒業式の写真は涙なくしては見られません。八重子さんは、その場所に普通の母親としているべきだったのです。耕一郎君もお母さんと一緒に卒業式にでたかったでしょう。
 国民の生命と安全を守ることは国家の重要な役目の一つです。拉致問題に対して、日本政府が動き出す前から、問題提起をしてきた勇気ある先人の皆様には心から敬意をいだきます。私たち国民ひとりひとりが拉致問題への関心を持ち続け、ご家族の皆様を支えていくことが必要です。
 今年の初め、和歌山を訪問された横田滋さん早紀江さんご夫妻にお目にかかり、昼食をご一緒する機会がありました。早紀江さんが、「最初は自分の娘を返して欲しい一心で、一人の母親として運動を始めました。その内に、大勢の被害者の存在に気がついて、自分の娘だけでなく、すべての拉致被害者を返してもらうために運動を続けました。しかし、途中からは、何もしてくれない日本政府に絶望し、国とは何か、こんなだらしない国家でよいのかという問題を問いかける運動に変わってきました。」とおっしゃていました。すべての苦しみを超越した透明感のある方でした。大げさな言い方をすれば、「聖女」のような方という表現がぴったりの方です。米国のブッシュ大統領が早紀江さんに会って、貫禄負けしたという話もありますが、ほんとうに大きな素晴らしい方でした。
 夜には、市内の有名な洋食屋さんに救う会の関係者が集まって飲み会があり、顔を出してきました。超党派の政治家や報道関係者、NPOの活動家などが救う会の運動を通じて、談論風発、まじめな議論もあり、楽しいジョークもありのさわやかな会合でした。最後は、拉致問題を通して、「国のかたち」、国家のあり方を議論して締めくくりました。
 写真展は6月23日金曜日まで開催中です。時間は午前10時から午後6時まで。最終日は午後3時で終了。アバローム紀の国サロン龍門です。連絡先は「救う会」和歌山:073-421-5400まで。