衆議院議員 岸本周平 Shuhei Kisimoto Official Website

2015年02月

戦後70年の歴史認識―皇太子殿下の記者会見

(天皇陛下ご一家のお写真:宮内庁HPより転載)


 終日、衆議院予算委員会で来年度予算案の審議をしています。

 私の質問の際もそうでしたが、安倍総理の不誠実な答弁が物議を醸しています。

 歴史認識問題についても、正直なお答えをいただくことはありません。


 昨日の、皇太子殿下のお誕生日の記者会見を引用します。

 『先の大戦において日本を含む世界の各国で多くの尊い人命が失われ,多くの方々が苦しい,また,大変悲しい思いをされたことを大変痛ましく思います。広島や長崎での原爆投下,東京を始め各都市での爆撃,沖縄における地上戦などで多くの方々が亡くなりました。亡くなられた方々のことを決して忘れず,多くの犠牲の上に今日の日本が築かれてきたことを心に刻み,戦争の惨禍を再び繰り返すことのないよう過去の歴史に対する認識を深め,平和を愛する心を育んでいくことが大切ではないかと思います。そしてより良い日本をつくる努力を続け,それを次の世代に引き継いでいくことが重要であると感じています。』

 『両陛下には,これまで様々な機会に,戦争によって亡くなられた人々を慰霊し,平和を祈念されており,今年は,戦後70年に当たり,4月にパラオ国をご訪問になります。戦後60年にはサイパン島をご訪問になりましたが,お心を込めて慰霊されるお姿に心を打たれました。また,両陛下には,今年戦後70年を迎えることから,昨年には広島,長崎,沖縄で戦没者を慰霊なさいました。私は,子供の頃から,沖縄慰霊の日,広島や長崎への原爆投下の日,そして,終戦記念日には両陛下とご一緒に黙祷とうをしており,その折に,原爆や戦争の痛ましさについてのお話を伺ってきました。』

 『私自身,戦後生まれであり,戦争を体験しておりませんが,戦争の記憶が薄れようとしている今日,謙虚に過去を振り返るとともに,戦争を体験した世代から戦争を知らない世代に,悲惨な体験や日本がたどった歴史が正しく伝えられていくことが大切であると考えています。』

 素晴らしいお言葉だと思います。

 一国の宰相たるべき人には、熟読玩味していただきたい。

確定申告会場の視察

(和歌山市内のビッグ愛大ホールでの確定申告相談会場前にて、税理士会の役員の皆さまと記念撮影。)

 近畿税理士会和歌山支部主催の「所得税確定申告・税務相談」の会場に伺いました。

 毎年、会員の税理士さんが無料で税務相談をされ、和歌山税務署とタイアップでその場で確定申告ができます。大勢の市民がお世話になり、初日は400人を超す相談者で会場が満杯となったそうです。

  第1回目は、2月3日(火)~5日(木)に河西コミュニティセンターで開催。サラリーマンや年金受給者の方々の還付申告者が対象でした。

 私が昨日参加したのは、和歌山ビッグ愛大ホールの相談会場。2月18日(水)から20日(金)の期間開催中。

 事業所得・不動産所得等の所得税、消費税の申告者が対象ということで、金曜日の午後でしたが大勢の皆さんが訪れていました。

 来週の2月24日(火)~26日(木)、和歌山市市小路192-3の「河北コミュニティセンター」多目的ホールの相談が最終回。

 午前9時30分~正午、午後1時~午後4時の時間帯です。

 事業所得・不動産所得等の所得税、消費税の申告者の皆さんで確定申告がまだお済みでない方がおられたら、ご参加されたらいかがでしょうか。


 そうでなくても本業の税務相談で忙しい中、ボランテイアで相談会場に来られている税理士会の会員の皆さんには、心から敬意を表します。ほんとうに、有難うございます。

 おっと、、、そう言う私も確定申告の準備をしなければ、、、、(苦笑)。
 
 締め切りの3月16日まで、後1カ月もありませんね(大汗)。

国民の年金だけにリスクを負わせる安倍政権

(衆議院予算委員会で年金問題を追及する岸本周平。)

 昨年、年金積立金管理運用独立行政法人、いわゆるGPIF、マーケットの方々はジーピフと呼んでいますが、この法人の運用方針が変わりました。

 GPIFは厚生年金と国民年金の積立金、約132兆円(2013年度末:時価)を運用する大きなFUNDです。GPIFとは、Government Pension Investment Fundの略です。

 その規模から、世界最大の機関投資家と呼ばれています。米国の公的年金Fund(社会保障信託基金)は約200兆円の規模ですが、全額米国債(非市場性)で運用されているので、GPIFが世界最大の機関投資家なのです。

 米国の基本的な考え方は、①年金基金の性格上、国債の満期構成などのキャッシュマネジメントさえ的確に行えば、元本保証で、インカムゲインが確保される上、運用費用がかからない。②さらに、国家の経済成長力が国債にも反映されるので、政府の規律ある政策運営を促す意義があるとされています。

 日本では紆余曲折を経て、GPIFが基本ポートフォリオ、国内債券60%(±8%)、国内株式12%(±6%)、外国債券11%(±5%)、外国株式12%(±5%)短期資産5%で運用していました。

 この基本ポートフォリオが昨年の10月31日(金)ハロウインの日に変更されました。

 期せずして、黒田日銀総裁による異次元緩和第2弾、ハロウインバズーカと同じ日です。

 内容は、国内債券35%(±10%)、国内株式25%(±9%)、外国債券15%(±4%)、外国株式25%(±8%)と、株式への投資を倍増し、総資産の半分を国内外の株式市場に充当するポートフォリオとなっています。

 これは、たいへんなことです。国民の虎の子の年金を大きなリスクにさらすわけです。

 運用機関として、2割から3割程度の株式運用をしているのは理解できますが、資産の半分を株式に投資するのは行き過ぎです。


 当たり前ですが、金融庁が金融機関に対して示しているリスク・ウエイトは以下のようなものです。

 円建ての日本国債はリスクゼロ。他国の国債は格付けに応じて、0%から150%までのリスクとなります。当然ながら、株式のリスク・ウエイトは100%です。

 上がった株は必ず下がります。バブルの崩壊、リーマンショックなど、株を持ってない人も肌身でわかる感覚です。

 2013年、アベノミクスで株が上がりましたが、2014年は足踏みしました。そこで国民の年金のお金で株を買って株価を上げたい。ポートフォリオの変更で少なくとも30兆円の株式が買えます。30兆円損を出しても、安倍総理には弁償できないでしょう。

 過去、年金の積立金では、大きな損失を出してきました。

 社会保険庁が運営してきたサンピア事業の損失が、約1兆2千億円。
 
 GPIFの前身である年金福祉事業団のグリーンピア事業の損失は  約3千7百億円。

 同じく年金福祉事業団が2000年に廃止されるまで行っていた資金運用事業では、約3兆円の損失が出ています。

 国民のたいせつな年金に、このような巨額の損失を与えておいて、誰も責任を取っていません。厚生大臣や、厚生省、社会保険庁、年金福祉事業団の幹部が弁償しましたか?

 これこそ、本当の「消えた年金」です。

 今回、同じような愚を繰り返すリスクが高いのです。

(安倍総理を追及。)

 このような抜本的な運用の基準の変更の背景は次のようなものです。

 安倍総理は、2014年1月22日のダボス会議で、「1兆2千億ドルの運用資産を持つGPIFについては、そのポートフォリオの見直しを始め、フォーワードルッキングな改革を行います。」と発言。

 そもそも、基本ポートフォリオは、GPIFの運用委員会が政治的な圧力とは独立してつくり、最終的に年金関係の法律の条文「積立金の運用は、専ら被保険者のために、長期的な観点から、安全かつ効率的に行う」べく、理事長が決定するものです。

 一国の総理が外国の会議で高らかに宣言して、運用委員会や理事長に政治的圧力をかけること自体、ガバナンス違反です。


 その上で、今回、「フォーワードルッキングなリスク分析」というキーワードの下で、基本ポートフォリオが変更されました。

 「フォーワードルッキングなリスク分析」と聞くと、いかにも最先端の理論に基づく素晴らしいもののように感じます。

 しかし、これは、単純に今後10年間、毎年金利が上昇していく前提を置いただけのことです。これまでは、金利などは一定の前提を置いていたわけです。内閣府「中長期の経済財政に関する試算」の名目長期金利を使っています。

 毎年金利が上がる前提では、債権の価格が下がり、株式の価格が上がるような結果を出すことは容易です。結論ありきの前提です。これが、フォーワードルッキングの本質です。

 しかし、それでも、リスクという点では、常識的な結果が出てきます。

 リスクとは「標準偏差」のことです。これは、高校生でも知っている常識です。

 GPIFのポートフォリオ見直しの対外的な説明資料には、「標準偏差」が3倍にも膨らんでいるという数字が出ています。これは、全額国内債券ポートフォリオで運用した場合と、今回の株式運用を倍増したポートフォリオとの比較です。
 
 しかし、文章では一切、リスクには触れていません。

 その反面、「下方確率」のことのみこれでもか、というくらいに説明していますが、「下方確率」とは、運用利回りが目標利回りを下回る確率のことです。それはリスクとは言いません。

 何しろ、10年間金利が上がり続けるのですから、計算しなくても新しいポートフォリオの「下方確率」がよく出るのは明白です。


 このように、厚生年金と国民年金という国民の大事な積立金を三倍のリスクにさらす一方で、公務員の年金は株式の運用を増やしていません。

 現在、国家公務員共済の基本ポートフォリオは、国内債券74%(±16%)、国内株式8%(±5%)、外国債券2%(±2%)、外国株式8%(±5%)などとなっています。

 公務員の年金にはリスクを取らせず、国民にだけリスクを取らせるというのはどういうことでしょうか?

 私には、このような不公正な上、冒険主義で国民に一方的にリスクを負わせる安倍政権の公的年金運用には納得できません。

 これ以外に、GPIFのガバナンスそのものがおかしいのですが、それは稿を改めて説明します。

【注】2015年10月に被用者年金は一元化されます。
 今年10月の被用者年金制度の一元化に向けて、各運用主体がモデルポートフォリオ(おそらくGPIFの新ポートフォリオが採用される。)に基づく基本ポートフォリオを作成します。しかし、乖離許容幅の範囲なら「自主性及び創意工夫」が可能となっています。
 さらに、国家公務員共済は法律上、一定割合(積立金の34%以上)を財務省理財局の財政融資資金に預託が義務付けられています。2013年度末で、国家公務員共済はその積立金の約54%を預託しています。期限前償還にはペナルテイーが課されますから、株式への運用を増やそうとも短期間には増やせない仕組みまでセットされているのです。


水軒の浜に松を植える会

(「水軒の浜に松を植える会」の植樹記念撮影。)

 今から約8年前。「水軒の浜に松を植える会」が発足。

 和歌山市の西浜にある昔の「水軒の浜」に沿った緑地をきれいにし、今はほとんどなくなっている松を植えることによって、美しい風景を取り戻そうと、住民の有志で結成されました。

 当時、浪人中の私も途中から参加させていただきました。

 高度成長の時代に埋め立てられたこの地を、地域の人達は今でも「水軒の浜」と言っており、住民の頭の中には美しい海と共に松林と砂山が残されています。

 2008年3月、記念植樹として30本の抵抗性松を「七本松」に植樹。七本松とはこの場所に7本だけ松が残っていたので名づけられました。抵抗性松とは松くい虫に強い松で、県の林業試験場から入手。

 2009年2月、紀の国森づくり基金活用事業で一年間かけて、雑木とゴミを撤去して、整地を行い、西浜中学校の1年生198人が松を植樹。3月にも和歌山市民の植樹が行われました。この時には、私も植樹をさせてもらいました。

 以後、3年間毎年西浜中の一年生と市民の皆さんに松を植えてもらい、これまでに植えられた松が2259本、枯れずに残った松が1814本です。

(松を植樹する岸本周平。)

 今年の2月8日にも68本の植樹が行われ、私も参加しました。

 荒れ果て、粗大ゴミなどが放置されていたこの地域が、来年には「水軒公園」として和歌山市が管理してくれる予定です。

 市民の力でここまで来るとは、8年前には予想もできなかったことです。

 「新しい公共」とは、こんようなような地域コミュニティ―の力のことを言うのだと実感。

 和歌山の新しいパワーが、これからもいろんな形で爆発する予感を感じています。

建国記念の日に思う

(和歌山県護国神社)

 建国記念の日、和歌山県護国神社の紀元祭に参加しました。

 国譲りの神話のように、天照大神さまの「しろしめす」統治は、民のニーズを「知る」ことが大もとです。

 大国主命さまの場合は「うけはしる」統治で、民を我がもののように慈しむ政治でしたが、民のニーズを聞く政治には負けたと言って、国を譲られたのです。

 神武天皇の建国の詔のなかに、「おおみたから(民)」の幸福を目的にした「まつりごと」をすると謳われていますが、まさに「しろしめす」統治につながります。

 このように、民が主の統治が行われていたわけで、選挙はありませんでしたが、まさに「民主主義」が我が国体だったのです。

 その意味で、戦後の成熟した民主主義を貫き守ることを神前に誓いました。


 また、一貫した平和主義も皇室の伝統です。

 今年の新年の「天皇陛下のご感想(新年に当たり)」は次のようなものです。

 『本年は終戦から70年という節目の年に当たります。多くの人々が亡くなった戦争でした。各戦場で亡くなった人々,広島,長崎の原爆,東京を始めとする各都市の爆撃などにより亡くなった人々の数は誠に多いものでした。この機会に,満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び,今後の日本のあり方を考えていくことが,今,極めて大切なことだと思っています。』


 また、昨年の天皇陛下お誕生日の記者会見のお言葉も次の通りです。

 『先の戦争では300万を超す多くの人が亡くなりました。その人々の死を無にすることがないよう,常により良い日本をつくる努力を続けることが,残された私どもに課された義務であり,後に来る時代への責任であると思います。そして,これからの日本のつつがない発展を求めていくときに,日本が世界の中で安定した平和で健全な国として,近隣諸国はもとより,できるだけ多くの世界の国々と共に支え合って歩んでいけるよう,切に願っています。』

 現憲法下で、ギリギリの政治的なメッセージを送られていると思います。

 建国を記念する日に、この国の成り立ちや将来にお思いを馳せました。
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