衆議院議員 岸本周平 Shuhei Kisimoto Official Website

2014年01月

地域の幸福を考える―都道府県幸福度ランキング

(シンポジウムでの山田啓二京都府知事と上田清司埼玉県知事)

 寺島実郎日本総研理事長が司会をする「地域の幸福を考える」シンポジウムに参加しました。

 パネラーは山田啓二京都府知事と上田清司埼玉県知事のお二人。

 最近出版された「47都道府県幸福度ランキング」を基に、「幸福とは何か」について、真剣な議論が行われました。私にとっては、和歌山県のランキングが、気になりましたが、、、、苦笑。

 このランキングは、日本総合研究所と日本ユニシス総合技術研究所が、昨年から始めたもので、幸福度を客観的な指標で表す挑戦です。

 基本、健康、文化、仕事、生活、教育の6分野で合計60の指標を作っています。

 ブータンは前の国王が、GDPを高めることではなく、国民の幸福度を高めることを政策課題にしました。

 貧しくとも、幸福度の高いブータンは一つの国のあり方だと思います。

 一方で、価値観が多様化し、経済も成熟している日本の場合、何を持って幸福度の指標にするのかは、いろんな意見がありえます。

 しかし、60の指標を基に、おおまかに眺めると、確かにそれぞれの地域の特色も浮かび上がりますし、今後の行政の参考になることは明らかです。



 私のふるさと和歌山県は、総合ランキングでは41位でした。

 県民一人当たりホームヘルパー数は1位。産科、産婦人科医指数は10位なので、医療・福祉分野では2位になっています。一方、健康診査受診率は45位、平均寿命は43位と残念な数字です。

 持家比率は6位ですが、汚水処理普及率と道路整備率は46位。一人暮らしの高齢者率も39位で、生活面の指標は45位です。

 教員一人当たり生徒数は10位ですが、不登校児童生徒率は46位、学力は39位、書籍購入額は47位。トータルの教育の指標は40位となっています。

 これからの和歌山県の課題が浮かび上がっています。これを克服するために県民一体となって努力していけばよいと思います。

 その一方で、NPO認証数は8位ですし、地縁団体数も13位。製造業労働生産性は3位の上、障がい者雇用率は12位です。

 和歌山県ならではの、良い特色には誇りを持っていいのではないでしょうか。

 何はともあれ、各都道府県の立ち位置が透明になることで、競争が起きることに期待したいと思います。

 なお、このシンポジウムの中で、海運の流れが太平洋航路から日本海航路に変化し、日本海側の港湾が発展するとともに、太平洋の港湾から日本海を結ぶ高速道路の整備が進んでいるし、さらにこのトレンドを振興すべきとの議論が提起され、目からウロコの思いがしたことを付記しておきます。

農業政策の大転換―自民党農政の失敗に学ぶ

(キヤノングローバル戦略研究所山下一仁研究主幹)

 今日は、野党の国会議員でつくる「既得権益を打破する会」に参加しました。

 25年来のお付き合いのある、キヤノングローバル戦略研究所山下一仁研究主幹が講師をだったので、何をさておいても出席しました。山下さんは農水官僚で、一時期、通産研究所RIETIのメンバーとして一緒に暴れまくっていた仲間です。

 現役時代から、彼は、農家への直接支払を主張し、農地の集約による国際競争力の向上を主張し続けていました。

 山下さんは、高い関税や減反政策で国内農業を保護してきたのに、日本の農業が衰退してきたことを自民党農政の失敗だと位置づけます。

 1960年以降、農地面積は250万haも減少。その内、耕作放棄地は40万haにも及びます。

 コメ農政は、減反による供給減少のために5000億円の財政負担を強いています。その結果、米価が高止まりして、消費者負担が6000億円増えています。1兆円を超える国民負担をした上で、米の生産は減り、水田面積は減少しました。

 諸外国とは真逆の農政がその原因であり、背景には小規模の兼業農家を保護することで繁栄してきた農協の政治的圧力があったと分析します。

 山下さんの処方箋は以下の通りです。

 まず、関税を止め、米の減反政策を廃止し、主業農家にのみ直接支払をします。そうなると、農地の規模が拡大し、単位面積当たりの収量が増加します。

 兼業農家は、米の価格が下がりますから、自分で営農するよりも主業農家に土地を貸した方が地代で儲かります。

 主業農家も直接支払を受けられ、国際競争力が増し、米の輸出も可能になりますから、十分な地代を兼業農家に払えるということになります。

 米価も下がり、国民も主業農家も兼業農家もみんなハッピーになります。

 その前提として、ゾーニングを厳格にして農地の宅地転用などを禁止することが必要になります。また、耕作放棄した農地の固定資産税は宅地並みにするというペナルティーは当然必要です。

 一方、来年度の安倍内閣の農政改革は、一部のマスコミが「減反廃止」と誤解して報道していますが、まったく別の政策なのです。

 安倍内閣の政策は、まず民主党の「戸別所得補償」を廃止することと、減反補助金の内容を変更することだけです。

 戸別所得補償制度は、減反目標とリンクしていましたが、これを廃止しても政権交代前に戻っただけです。

 減反補助金の対象を米粉、飼料用の米生産に拡大し、金額も10a当たり8万円から10万5千円に引き上げます。主食用の米の販売収入が、今平均10a当たり10万5千円ですから、農家としては米粉や飼料用の米を作った方が明らかに特になります。

 特別な付加価値の高い米農家以外は、安易に転作に流れるようになり、その結果、主食用米の生産が減り、米価が上昇することが予想されます。

 結局、農地の流動化による大規模農家は実現できず、国民は今まで以上の財政負担とさらに高い米価の負担をしなければなりません。

 農家の平均総所得が勤労者世帯の実収入の1.2倍を超えている今、これ以上、消費者をいじめる政策をすることには反対です。

 民主党の戸別所得補償は、大改革だったので、すべての農家を対象としてスタートしましたが、次のステップで主業農家に限定することを想定していました。本当に減反政策を無くす政策を目指すべきです。

第186国会がスタートしました!





 今日から150日間の予定で通常国会がスタートしました。


 天皇陛下をお迎えしての開会式の後、安倍総理の所信表明演説や麻生財務大臣の財政演説などが衆議院本会議で行われました。


 私に取りまして5回目の通常国会ですが、身の引き締まる思いで迎えました。

 まずは、補正予算案の審議、そして来年度の予算の審議が重要な課題になります。来年度予算の問題点はすでに、このブログでも指摘していますので、それをお読みいただくとして、予定されている重要法案についてコメントします。

 まずは、雇用法制の改悪です。

 民主党政権時代に雇用法制をほぼマニフェスト通りに改正できたことは、政権獲得の大きな実績でした。

 今回、安倍内閣が雇用法制を改悪することに関しては、徹底的に対抗すべきであり、連合と連携できる点を最大限生かして、非正規労働者の立場を守っていきたいと思います。

 ただし、どのような制度改正も、ある意味で予期しない副作用があるため、本来的には非正規労働者に関して「同一労働・同一賃金(含む社会保険)」のルールづくりを目指すべきです。


 二番目は特定秘密保護法関連の行方です。

 昨年の特定秘密保護法案の強行採決後、安倍内閣の支持率はかなり下げましたが、正月明けの世論調査では、結局元に戻っています。ある意味、官邸サイドの読み通りになっていると思います。

 国会によるチェック体制について、今月の超党派海外調査も踏まえて、国会に「諜報委員会」的なものを置くための国会法改正に向けた検討の場が設けられる見込みです。

 継続審議となっている民主党提出の5本の対案(閣議の議事録作成についての公文書管理法改正案が出てくる可能性があります。)に加え、行政府内の第三者的機関が役に立たないことを示すことで、政府の特定秘密保護法廃止を求めていくことになります。

 国会による監視のあり方についてが、最大の争点になりますが、すでに民主党案は示していますから、それをベースに協議をしてまとめていくべきです。反対のための反対ではないのですから、ある程度の妥協を前提として決めるべきです。

 外交安全保障の秘密保護と国民の知る権利のバランスを取るための国際標準である、いわゆる「ツワネ原則」から逸脱している現行法は攻めどころ満載です。上記のプロセスで民主党案の正当性を国民にアピールする絶好の機会だと思います。


 三番目は、公務員制度改革関連法案です。

 昨年の臨時国会終盤で、内閣人事局を設置する国家公務員法改正案は、衆議院内閣委員会の民・自・公事務者間で合意済みです。

 その中で、定年延長と再任用についての条文修正を勝ち取り、高く評価されているところでもあります。したがって、本件における民主党のリーダーシップを国民に理解してもらいたいと思います。

 問題は、この問題に関して、既に国民の関心が薄れており、昨今の官僚の天下り復活への批判も含めパブリックリレーションズには工夫の余地があります。

 さらに、税制関連法案(租特等年度改正含む)が控えています。

 消費税引上げ対策としての自動車取得税減税財源として軽自動車への課税強化を行うなど、まさに「官僚主導」の改正が多く、国会論戦の中で、最大限の反論を行うべきです。

 また、大企業の交際費非課税など、小手先の「成長戦略」は、税制をゆがめ、安倍内閣の財政規律無視の良いサンプルであるとも言えます。

 また、更なる成長戦略としての法人税率の引下げには賛成ですが、安倍内閣が課税ベースを広げる努力を行うかどうかは厳しくチェックしなければなりません。

 以上のような観点から、積極的に「責任野党」としての務めをしっかりと果たしていきたいと思います。

日米韓国会議員交流会議



 1月21日(火)から超党派の日米国会議員交流会議が東京で開催されました。年に2回、ワシントンと東京で開かれ、今回が50回目の記念会議です。つまり25年間続いてきたということです。

 私も初当選以来、何度も参加させていただいており、昨年の5月のワシントンの会議にも出席しました。

 前日の20日(月)の夜の歓迎でディナーからスタートしましたが、ここでは松田岩夫先生はじめ日本側の創設メンバーの先輩方が招待されており、歴史の深さを感じました。




 翌22日(水)からは韓国の国会議員団も参加し、日米韓国会議員交流会に。こちらは、今回で16回目ですが、それでも8年間は続いているのですから大事にしていきたいと思います。

 会議は、オフ・ザ・レコードが前提なので、詳細は書けませんが、個人的には親しい間柄でも、それぞれ国を背負って参加していますから、相当厳しいやり取りもありました。

 私自身も、アメリカ、韓国の参加者とは旧知の人が多いので、さまざまな角度から意見交換ができました。

 前日の夜は、韓国議員団の歓迎デイナーもあり、お酒を飲みながら個人的に仲良くなれます。議員外交は、派手さはありませんが、継続こそ力だと再認識した次第です。




 今回、大きなコンセンサスが二つできたと思います。

 まず、何より、3か国の間で、景気の回復が最も重要であるということです。政治が安定するためにも経済は鍵です。

 そして、中国や北朝鮮との関係では、何と言っても、この3か国は「民主主義」の国だという認識の下、協力していくほかないではないかということでした。

 通訳なしで、二日間英語と言う共通言語で話し合いましたが、民主主義、資本主義という共通のプラットホームがあることの重要性を感じました。

 もちろん、現実の国際政治は、それだけで生き抜けるほど甘い世界ではありませんが、東アジアにおいては、この三つの国の政治家がスクラムを組んでいくことが基本的な条件だなと思います。

 5月のワシントンでの会議にも、可能であれば参加したいと思っています。

民主党の進むべき道ーその4

3.運動論

 野党再編の動きもみられますが、軽々に乗るわけにはいきません。過去の政党史をみるとパッとできた政党の多くはパッと消えています。

 1996年以来18年間続いている民主党の歴史は、政権獲得そしてその後の大敗北も含めて貴重な財産です。民主党中心の野党再編を目指すべきであり、そのためにも、民主中道の旗を掲げ、価値観の多様性を認める穏健な保守政党として再起を期さなければなりません。

 これまで民主党を支援していただいた経済人、学者、文化人やNPO関係者など幅広いネットワークを再構築し、新しい政策の基軸を打ち出していくべきです。私の基本的な考え方は2.政策のバックボーンで述べた通りです。

 今の自民党政権の政策とは明確に異なる理念と政策を骨太に提示することでしか、国民の支持を取り戻すことはできないと思います。

 サッチャー首相が人頭税を主張して国民の支持を失い、最大のチャンスであった時の総選挙でも勝てなかったイギリス労働党が、1997年に18年振りに政権を奪還します。

 その時、「第三の道」という新しい政策理念を掲げ、「ニューレイバー!ニューブリテン!」という国民の心に響くキャッチチコピーとともに、社会の連帯を強めるためには雇用と教育こそが重要だと言う明快なメッセージが勝利をもたらしたのです。ブレア党首は選挙演説の最後を必ず「教育!教育!教育!」と連呼して締めくくりました。

 今後、多くの同志と、新しい政策理念で一致し野党再編を可能にしていくためにも、まずは政治理念と政策の中身が重要です。と同時に、有権者への訴求、パブリック・リレーションズというこれまで民主党が不得手であった分野にも人材や資源を投入すべきです。
 
 来月の党大会に向けて、準備を進めます。しかし、何より重要なことは有言実行ですから、党大会で決定されたことを実現していくための党内のガバナンスを再構築しなければなりません。非力ですが全力を尽くします。
 
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